比企谷八幡「雪と」 渋谷凛「賢者の」 絢瀬絵里「贈り物」 その3

20pt   2018-11-08 19:00
えすえすゲー速報


比企谷八幡「雪と」 渋谷凛「賢者の」 絢瀬絵里「贈り物」 その2

336: ◆I0QEgHZMnU 2015/07/08(水) 01:26:57.57 ID:BqstzqO00 <一年前、九月初頭。レッスン室401>

ベテトレ「……君、最近たまに来るようになったな」

戸塚「偶然を起こしにかかってるんだ。そっちの方が運命的じゃない?」

ベテトレ「意図的に起こしたらそれは必然じゃないのか……」

戸塚「うーん、今回も無理だったか。じゃあ次は会えるといいな」

ベテトレ「……君は本当にしつこいなぁ」

戸塚「あはは、よく言われる。……ん? なにこのノート」

ベテトレ「あ、それは園田のものだな。彼女はよくこの部屋を使うからな。忘れていったのだろう」

――ぺらっ。

戸塚「……これは」

ベテトレ「あ、こら。出歯亀はやめろ」

戸塚「…………うん。これ以上、ぼくが見ていいものじゃないね。……神聖、だな」

ベテトレ「私が返しておくよ。……どうした?」

戸塚「……ぼくって本当に感化されやすいんだなって、実感してる」

ベテトレ「……」

戸塚「ねえ、ますますもう一度会ってみたくなっちゃった。どうすればいいかな?」

ベテトレ「……ハア。君には負けたよ」

戸塚(そう言うと彼女は、鞄の中から白い長方形の便箋みたいなものを取り出してぼくに差し出した)

戸塚「? これ、なに?」

ベテトレ「……今週末行われる園田海未のレコ発ライブ。その関係者席のチケットだ」

戸塚「!」

ベテトレ「ノートまで見てしまったんだ。観たいし、観てやりたいだろう?」

戸塚「うん……うん! 本当にいいの!? これ、大事なんじゃないの!?」

ベテトレ「元々それは君のだ。頼まれて手配した二枚のうちの一枚だよ」

戸塚「え……なんで?」

ベテトレ「意地があるから教えない。ただまあ、私は負けたということなんだろうな」

戸塚「……?」

ベテトレ「ま、細かいことは気にするな。とにかく行ってこい。君のそんな腑抜けた顔は見てられんよ」

ベテトレ「――行って、本物を見てこい」


海未『本日ここに立てたこと。そして、私がここまで歩いてきた道のり。支えてくれる皆さんの存在。……その全てに、心から感謝を述べたいと思います。本当にありがとうございます!』

――ありがとー!!
――海未ちゃーん!!

戸塚(輝かしい蒼い光の中、ぼくは一人立ち尽くす。この気持ちを知っている。……そうだ、これだ。これこそが、ぼくの生きる理由。憧れる「本物」を、きっとあの人は持っている)

戸塚(眩しいのはライトやサイリウムのせいじゃない。彼女という存在が、見つめる誰も彼もの光を集めているから。その風景は桃源郷のようだとさえ思う。立ち尽くすぼくの耳に、たくさんの声が吸い込まれる)


引用元: 比企谷八幡「雪と」 渋谷凛「賢者の」 絢瀬絵里「贈り物」

 

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